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スポーツで歯が折れたら・・・・・・。

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セカンドから捕手にボールをなげた際に、前歯2本が折れてしまったというのが先週末の甲子園で話題になりました。

捕手が送球をとれなかったことが原因なんですが。

報道では、「前歯2本を折るも、さわやかに笑顔で試合に出続け、その後得点に影響するヒットをうちました。 そのヒットのおかげで逆転勝ち!すばらしいファイトだ!」

的な内容・・・・・。

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本人も勝利のためなら歯2、3本くらい・・・と思っているかもしれません。スポーツ保険で治療費もでるかもしれませんし。

 

皆さんこの話どう思いますか?

 

いや勿論、根性あるし(日本人は根性って言葉すきですよね)、すごい選手ですよ。

 

しかーーーし、ちょっとまってください。

 

一言もの申す。

これ感動っていうことなんかより、もっと真剣に考えなければいけないことなんです。

なぜスポーツの指導者や協会はこういうことがおこらないような対策をはやくやらないのか!と。

子供がスポーツで歯を折るなんてこと、同じケースがアメリカだったら親は監督や協会に数百万円の賠償を求めると思います。

なぜ日本では歯を守るためのマウスガードをつけさせないんでしょうか?

 

ちなみに最近は日本でもラグビーや極真空手などはマウスガードがなかったら試合にでれないのだそうです。

ではスポーツでの歯の損傷の割合、どう違うとおもいますか?

日本スポーツ振興センターの平成20年度の統計では(高校生の場合)

水泳 0 に対し

バトミントン 1.2

武道 13.6

サッカー 16.0

野球  14.8

テニス 3.0

ラグビー 7.7

短距離 1.8

バスケ 13.6

という比率になっています。野球やサッカーがいかに歯をおる可能性が多いかわかると思います。

武道より上ですよ!

アメリカ歯科医師協会ADAとアメリカスポーツ歯学会IASDでは歯の損傷が多いスポーツにマウスガードをつけることを、しっかりと推奨しています。

ということは、練習中に指導者がマウスガードの指導をしないで損傷したら、完全に指導者の責任であり、高額の請求をされても仕方がないのです。

 

たかが歯1本くらい・・・・・と日本人は考えがちですが、

私は歯1本に100万円以上の価値があると思っていますし、アメリカでの歯の1本の訴訟金額は100万円をくだりません。

 

もっと子供たち、そして大人たちもスポーツで歯をうしなわないようにすすめていかなければならないと思うのです。

 

私、宮崎審美歯科研究会MACというものに属しているんですが、その中のN先生が2月の巨人キャンプのとき1軍の選手相手に講義にする計画をたてて、清武代表(宮崎出身)と話をしました。MACでいこうか!という計画もあったのですが、今季は選手のスケジュールがいっぱいで実現できず。

N先生、2軍の選手だけ近々講義にいくらしいです。

 

プロからその必要性を唱えてあげないと、いつまでたっても

『歯がおれてもがんばる根性者』というレトロなレベルから変われない、そう思うのです。

また今度のキャンプあたりでもし野球選手に講義にいくようなことがあったらレポートいたします。

 

 

 

ブログを書きはじめて10年以上経ちました。プライベートな事や歯科治療・地域の話題など、書いた当時は一般的だった内容や表現が今では適切ではないものもございます。過去の記事をご覧になる際は予めご了承ください。