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  4. 世界一お尻のきれいな日本人、世界一お口の汚い日本人③:保険治療

世界一お尻のきれいな日本人、世界一お口の汚い日本人③:保険治療

いぜんも同じようなことを書いたのですが、あらためて。

歯科にいくと、

「なんで歯科は保険がきかないとか、自費になるとか言うんやろ!もしかして俺からぼったくろう!とおもっっているのか?」

なんて思いません?

医科で、普段の診療で自費なんて言われるのは、予防接種や出産くらいですものね。

なんででしょうね。

これは、私個人としては、政治力の差だと思っています。歯科の政治力は医科と比べるとかなり弱い。

だから、歯科医療の多くを保険で認可してもらうことが困難

医科はかなり高額の治療でもわりと簡単に保険で認可されます。

医科 歯科 薬価の税金でまかなう医療費割合は、たしか歯科は総予算の7%程度。たった7%ですよ。これからふえる見通しはありません。

だから、歯科医療の多くは自費でやるしかないのです。

 

大きな勘違いなんですが、多くの日本人は日本では高度な歯科医療がうけられると思っています。

いえもちろん、高度な歯科医療を受けることは可能です。

しかし、それは多くの場合保険外治療、つまり『自費治療』です。

・・・とここで

自費治療って何なんでしょうか?

歯科医院で自費治療といわれた場合、どういうことが考えられるでしょうか?

 

①材料、治療、手法が、保険治療に含まれていないケース

 

②保険でも治療は可能だが、丁寧に時間をかけたり、こだわって治療をしようとすると、採算がとれないため、「うちの医院ではこの治療は保険ではやらない!」と

医院の方針で『自費』のカテゴリーにしてしまうケース

③保険の流れを無視して治療したい場合。たとえば、保険では何回かに分けなければいけない治療を1回でやるとか、ブリッジでつながなければいけない保険での設計を無視してすすめるとか・・・。

④病気と判断されない症例。クリーニングとか、歯を白くしたいとか。

⑤保険でもできるけど、保険の材料や方法で治療すると、将来的に患者さんが大きな損害をうけると判断した時。

(例えば、患者さんが白い詰め物で治療したいと希望しても、むし歯の範囲がひどくて、きれいに詰めることが困難で医院側ができないと判断した時など)

歯科の保険治療とは、人々が日常生活をしていくうえで、必要最低限度の治療

だと考えてもらってもOKです。

歯科の先生が、保険治療でどんなに丁寧に治療しても、どんなに適当に治療しても診療報酬は同じ。

 

日本の歯科診療報酬は、東南アジアの国々の1/5~1/10程度。欧米の1/10~1/20程度。

そんな状況で、高いレベルの治療が受けられると思いますか?

歯をちゃんと治療するのには、もっとお金がかかるのが普通だということは、世界を見渡して標準価格をみれば明

かなことです。

 

つまり、日本の保険治療では、最高の治療なんて無理なのです。

世界一お口の汚い日本人。

私はその最大の理由は 世界一少ない歯科の診療報酬であると思っています。

 

 

ブログを書きはじめて10年以上経ちました。プライベートな事や歯科治療・地域の話題など、書いた当時は一般的だった内容や表現が今では適切ではないものもございます。過去の記事をご覧になる際は予めご了承ください。