院長のブログ

今週月曜の宮崎審美研究会の例会の題目は『食育と歯科治療』

 

今回は岩切先生のプレゼンです。

食育に関して栄養学の分野などではすっかり一般的になってきました。子供たちが自分たちで弁当をつくる『べんとうの日』は広まってきていますし、メタボリック症候群との関連性ももはや周知の事実。

 

では歯科治療との関連は・・・・?

 

歯がないと噛めませんから、栄養学や食育に関係していることはおそらくほとんどの方がわかるでしょう。

では具体的にいうとどういうことなんでしょうか?

ずばり!!

『歯を治療せんかったら死ぬよ!!』ってことです。

 

「またまたぁ極論すぎるよ!そんなわけないじゃん!」って歯科医でさえそう思うかもしれません。

いえいえ『歯は臓器』という言葉もあるように、歯の喪失が結果的に寿命をへらす要因になるんです。

 

近年では歯周病菌は 癌、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4疾病の発症のリスク因子であることがわかってきました。

残念ながら医科の先生たちにさえまだこのことが十分に伝わっていないのが現状です。

『歯周病の治療をしたら、HbA1c(血糖値の目安)の値が極端にさがり、血糖値が改善した』という研究を歯科医が、糖尿病の専門医に話をしたら糖尿病の専門医はびっくりしたらしい。(つい最近の出来事)

歯科医にとっては当たり前のことなんですが、歯科の分野が全身に影響するということが浸透していない証拠ですね。(歯くらい悪くても死にゃせん!って)

まあ細かい説明だと長くわかりにくいので、簡潔のまとめますね。

 

大抵の人は奥歯からなくなっていきます。奥歯は堅いものをかんだりすりつぶしたりするのにすごく重要ですね。1本なくなってもそれほど本人は困らずそのままに放置しているひとも結構多いんです。

そのうちにすこしづつなくなって・・・・・奥歯が4本くらいなくなってくると、噛めなくなっていきます。

 

そういう患者さんに「食べれないものはないですか?」と尋ねると、意外にも

「何でも食べれる」と答えます。

 

実はこれ違うんです。無意識に噛めないものをさけてかめるものしか口にしなくなっているんです。

「何でも食べれる」のではなく

「噛めないものは初めから口にしないので、口にしたものはすべて噛める」ということなんです。

奥歯が1本なくなっただけで、数十キロも咬合力が下がるんですよ!

 

ではそういうひとは何を食べているか。

うどん、とうふ、ラーメン、ハンバーグ、カレーライス・・・・etc

 

イカの刺身なんて口にしませんし、繊維質の野菜なんて遠ざけてしまいます。

 

つまり『柔らかいもの』が中心で さらには炭水化物中心となるわけ。

 

まあそれでも食べれいれば死ぬことはない、そう思いますね。

 

では栄養学的な発想から考えてみましょう。結論からいいます。

 

現代人は食べ過ぎなんです。しかも炭水化物をとりすぎ。

 

タンパク質欠乏症、脂質欠乏症、ビタミン欠乏症という言葉を聞いたことがありますか?これは適度にタンパク質や油、ビタミンをとらないと病気になるということですね。

(三大栄養素とは、タンパク質 脂質、炭水化物です)

 

炭水化物は広い意味で 糖質と考えてください。

糖質をとるために米やパンを食べます。炭水化物のない食事って楽しくないですね。

しかーーーーし、炭水化物欠乏症という病気はないんですよ!炭水化物をとらなくても人間は大丈夫なんです。

 

その理由は・・・・肝臓ではブドウ糖がつくられます。それにより血液中の糖分、つまり血糖は安定に維持されるから、問題が生じることはないんです。

 

炭水化物というのは、タンパク質と脂質によってえられたエネルギーの不足分を補うものという意味でしかなく、実は3大栄養素の中では重要な栄養素とはいえないんです。

つまり炭水化物ばかりとっていると、メタボリック症候群のリスク因子になるということ。この病気現代病でしょ!大昔の人は白米など食べず、肉や野菜がそのまま主食だったわけで糖尿病なんて、ほぼ無縁。

 

ちなみに所得の低い人にはメタボ率が高いといわれます。これなぜだと思いますか?

所得が低いと何食べますか?  おにぎり、うどん、ラーメン・・・・安くてお腹にたまってエネルギーになるもの・・・・・・・炭水化物が中心ですね。

3日も食事していない人がコンビニにいって、サラダ買うと思いますか?きっと炭水化物大盛りなはず。

医療費の負担が厳しい家庭環境だった場合、歯の治療なんて後回しにしませんか?

あるデータがあります。歯の喪失数と、栄養素摂取量の関係をあらわしたもの。↓

IMG_2099.JPG

↑グラフ左上から 

ビタミンA      レチノール

カロテン       ビタミンC

ビタミンE      食物繊維         

  

 IMG_2098.JPG

 ↑グラフ左から

タンパク質        脂質

炭水化物        カルシウム

鉄            カリウム            

 

縦軸は量。横軸は歯の喪失数 つまり 右へいくほど歯の本数が少ないことをあらわしています。

これみて何か感じませんか?

歯の本数が減るに従い、タンパク質、ビタミン、脂質、カルシウムなどほとんどがすくなっなっているのに、唯一歯が少なくなればなるほど、摂取量が増えるものがあります。

炭水化物です。

 

はい、勘のいい方ならもうわかりましたね。

①所得が低い→炭水化物が多い、歯の治療は後回し(歯の治療は早ければ早いほど時間とお金がかからないんです)

②歯が少なくなったひと→噛めるものしかたべない(しかたがないので炭水化物中心)

③炭水化物→このとりすぎがかなり多くの全身的病気の原因となっている(高血糖で糖尿病)

④炭水化物(糖質)過剰摂取は歯科疾患の原因にもなる→むし歯、歯周病

 

たった1本でも歯がなくなることが原因で、大変なことになるってわかりました??

もう一度いいます。

 

『炭水化物減らしましょう!』

『歯を治療せんかったら死ぬで!!』    

 

 

 

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